2013年6月20日木曜日

台南に生きている

自動券売機は無かったように思う。筆談することで、問題なく沙崙(サロン)までの切符を買う事ができた。ここでも無印のモバイルノートが役に立った。出会った人の名前や言葉の読み方を書き留めたり、今回のように漢字で行き先を伝えたりしていると、一度の旅で一冊を使い切ってしまう。ズボンの後ろポケットにすうっと収まって、サッと取り出せる大きさがちょうどいい。

この台南駅は、片倉さんの本によると、昭和16年に竣工した現在の駅舎の二階部分が、当時は「台南鉄道ホテル」として利用されていたそうだ。わずか9部屋だけの客室は、今では倉庫として使われているらしい。

改札の向かいにあるプラットフォームに出ると、そこに停まっていたのがこの車両。窓には鉄格子がはめられていて、そおっと車内をのぞいてみると座席すらないことに驚いた。ああ、台湾の電車は思ってたよりも相当ゲトーだなと、次の電車が来るまで本気で思っていた。

頼れる弟のうしろ姿。地下鉄に比べるとローカル感の漂う車内。ドア横にぶら下がっている黄色いチェーンが謎。

車両のラッピングはバス同様に派手で、昔よく飲んでいたSoBeのような柄をしている。懐かしくなってSoBeのサイトをチェックしてみると、そのデザインの変わり様に驚いた。あのオリエンタルな雰囲気は一体どこへいってしまったんだろう。。

約20分ほどで沙崙駅に到着。高鐵台南駅との連絡も最高にスムーズで、沙崙の改札を出た所がそのまま高鐵の二階部分に繋がっているという感じだ。こんなことなら最初から電車を使っても良かった。遅れて日本からやってきた母親とも無事に合流。

ホテルへと向かうタクシーの中で陳さんの携帯に電話してみた。もしかしたら台南で会えるかもしれない、そんな期待を持って。けれどタイミング悪く、謝さんと一緒に中国へ出張中だということが分かる。陳さんは前と変わらず僕のことを兄弟と呼ぶ。

2013年6月8日土曜日

Chow Yun-Fat

この街の土地勘をつかもうと結構な距離を歩いた。昼間に比べると、少し過ごしやすくなった気もするけれど、慣れない暑さに参りそうになる。ホテルへの帰り道、わざわざ遠回りして目指したのは太陽牌という名のかき氷屋。

彼女とスクーターで乗り付けてかき氷を食べて帰るライフスタイル。そんなお客さんがひっきりなしにやって来る。台北ではあちこちにかき氷屋のチェーン店を見かけるけど、台南や高雄ではこのお店のように、派手ではないけれど、ローカルに愛されている店が多い気がする。


意外にも間近で踏切を見るのは初めてかもしれない。そのスタイルと配色は日本のものとあまり変わりない。そういえば、こないだ男たちの挽歌シリーズを見ていると、電話をかけるチョウユンファ越しに西門の街が映っていた。あの時代は今のように地下鉄が整備されていなくて、電車は地上を走っていたことが分かる。